LAN E KIU-TSU IA-SO KI-TOK E SIN IOK. TSOAN SU 1894 ☆旧家の先代が日清戦争従軍後、台湾で憲兵をしていた際に手に入れた、非常に稀少な本です。○表紙裏と裏表紙裏に同じ書き込みが逆さまに入っています(写真17・18。伏字はペンネームのような名前と蔵書印)。おそらく誤って書いた後に、書き直した結果かと思いますが、内容が完全には分かりません。さしづめ「明治33年(1900年) 2月に台湾南部の埔仔にて、学びのため?もしくは(学弟)後輩?の蔡喜年?より之を送られる」とあります。*また、同じ表紙裏と裏表紙裏の見開き部分に、何か貼り付けてあったような跡がございます(写真19・20)。○トマス・バークレーという宣教師が、台湾南部を拠点にし、こうした白話字(台湾における教会ローマ字)で記された聖書を活用して、台湾の近代化に努めていた折、日清戦争が1894年に勃発しました。 日本が清に勝利し、台湾を割譲した1895年、軍が台湾に侵攻し、反日分子やキリスト信徒を殺戮していく中で、このトマス・バークレーという宣教師が、乃木希典に直訴したことで、台湾を守り、台湾人より英雄視されるきっかけとなった時代の書物になります。 ○東京・本郷の「琳琅閣書店」では、4年あとの1898年版が330,000円で取り扱われていますので、それを参考にしながらも、かなり落とした価格付けをしております。○中身の写真は順不同です。国会図書館にはございません。最上記の書名で検索しますと、世界最大の書誌データベース「WorldCat」から「ハーティトラスト」に飛び、こちらの1894年版の閲覧ができますので、そちらをご参考頂ければ助かります。*日本人には読むことが困難なため、もしかすると、こちらは日本の方には人気がないかもしれません。研究者さんや古書コレクターさん向きかな、とも思います。*なお、主観になりますが(表紙裏と裏表紙裏の書き込みを別にすれば)、今から130年前の書物としては、状態はかなり良い方だと思います。紙にしわがよっている写真ばかりですが、傷んでいる訳ではありません。希少本古美術唐本 古典籍中文書中国語中国骨董宗教史教会ローマ字トマス・バークレー湯瑪斯・巴克禮